松翁会歯科診療所
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Shouohkai Dental Clinic

トップアスリートのストレスと歯周病の相関

 

健康保険にも適用されている、歯周検査の代表的なものに歯周ポケット測定がある。歯肉と歯の間に溝があり、4㎜以上だと歯周ポケットと呼ばれ歯周病と判定される。物理的に何ミリ何ミリと地道に調べていく原始的な方法である。これに対して、歯肉溝滲出液を採取し化学的に歯周病を調べようとする研究がある。歯肉溝滲出液とは、歯肉溝(歯肉と歯の間にある溝、歯周ポケット)から分泌される液体のことである。歯肉溝滲出液には白血球や抗体などの免疫成分が含まれており、細菌から歯を守る働きを担っている。また、炎症が起こると歯肉溝滲出液の量や成分などが変化するので、それを調べることによって歯周病の状態を検査しようというのだ。
 米国歯周病学会誌に掲載されていたトルコの歯科大学が行った研究がある。プロのトップクラスの男子ハンドボール選手18人に対して、オフシーズンとリーグ戦直前にCompetitive State Anxiety Inventory-2(CSAI-2)というスポーツ選手のストレス具合を調べるのに使われる質問形式のテストを行うと同時に、歯周病の状態として肉眼的な所見や唾液や歯肉溝滲出液の一酸化窒素(いわゆる毒素)の量を調べ、これらの相関を調査した。結果的にリーグ戦直前の方がストレスが高まると同時に、歯周組織の悪化、唾液や歯肉溝滲出液中の一酸化窒素の量が有意に増加し、相関が認められたという。
 著者らは、アスリートのリーグ戦前のストレスは、唾液や歯肉溝滲出液中の一酸化窒素の増加を伴って歯周組織にダメージが加わると結論付けた。すなわち、ストレスと歯周病は関係があるという昔からの仮説を、ある面で検証できたとするものだ。また同時に一酸化窒素の測定は歯周病の状態を判断するのに有効であると述べている。スポーツ選手の歯周組織の健康にはストレスマネージメントが重要だと述べている。
 我々、ビジネスパーソンにも当てはまることかもしれない。そうはいっても難しいですよね、現実問題。
 

投稿日:2011年6月6日  カテゴリー:アメリカ歯周病学会誌から